伝説の灘校教師が教える 一生役立つ 学ぶ力
発売日 | 2012.01.25 |
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著者 | 橋本武 |
判型 | 四六判/並製 |
ページ数 | 192 |
ISBN | 978-4-534-04912-4 |
価格 | ¥1,430(税込) |
灘校一筋50年、100歳で現役講師の橋本氏。灘校を東大合格日本一に導いた授業は小説『銀の匙』1冊を3年間読みこむ型破りなもの。教え子は東大総長から県知事、作家の遠藤周作まで多士済々。教え子に本当に伝えたかったことを語り下ろす。
≪章立て≫
第1章 「学ぶ」ことは遊ぶこと、「遊ぶ」ことは学ぶこと
第2章 生きる力、学ぶ楽しさのもととなる国語力
第3章 教えることで見える学びの本質
第4章日常にあふれる「学び」「気づき」への横道
第5章 つまり人生とは学びの連続
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詳細
はじめに 人は何歳でも学び続けることができる 1
第1章 「学ぶ」ことは遊ぶこと、「遊ぶ」ことは学ぶこと
~再び生徒と向き合って感じた学びの基本~
○100歳を目前に灘校の教壇に戻る! 16
・当たり前のことに疑問をもってみよう 17
・意味がなくても面白ければいい! 21
○子どもが安心して学べる環境をつくろう 26
・仕事を趣味にするのがコツ 28
・あえて点数では競わせない 31
○大学受験にテクニックなんて必要ない! 35
・古典の研究で育んだ仲間との絆(きずな) 36
・自分の行きたい道を行けばいい 39
・苦手教科の克服に徹底した私の受験体験 41
◆「遊ぶ」ように「学ぶ」ポイント 46
第2章 生きる力、学ぶ楽しさのもととなる国語力
~「読む」と「書く」のバランスが肝心~
○「多読」が導いた運命の1冊との出会い 48
・目指すは心の糧(かて)になるような授業! 49
・よみがえった小学校時代の思い出 53
・読書競争で開けたスローリーディングへの道 54
○正解を求めず考えることを楽しもう 58
・いくらでもある「横道」へのポイント 62
・「銀の匙授業」で子どもたちの心を動かす 65
○たくさんの本を読む、そうすれば人生がより深くなる! 69
・今わからなくても、あとで必ず役立つときが来る 71
・とにかく覚える、それだけでいい 74
○書けば書くほど国語の総合力はアップする! 80
・書いて褒められ、ますます国語が好きになる! 82
・文章はウマいヘタより気持ちが大切 84
・家庭でも簡単にできる「読み」「書き」トレーニング 86
◆「国語力」をとらえ直すポイント 90
第3章 教えることで見える学びの本質
~個性を引き出す子どもたちとのぶつかり合い~
○偶然からはじまった50年におよぶ灘での教師生活 92
・新米のやる気をくすぐる放任主義 94
・わんぱくな教え子たちと“兄弟ゲンカ” 97
○試行錯誤こそ成功への近道 100
・子どもたちとともに迷い悩む 102
・「一所懸命」は必ず人の心に届く 107
・「横道へ外れすぎ」という“高い評価” 110
○誰もが通る自由と責任の洗礼 114
・入試からはじまる生徒との新たな出会い 115
・時代を超えても変わらぬ子どもたちの個性 118
・和を乱したらコツンと叱る 120
・分をわきまえて自由を楽しむ 123
・人のことを思える、それが大人の証(あかし) 125
◆「教える」と「学ぶ」をつなげるポイント 128
第4章日常にあふれる「学び」「気づき」への横道
~未来の大人たちに知っておいてほしいこと~
○苦手があってこそ勉強も楽しくなる! 130
・自分自身のために教科書をつくろう 132
・きっかけは結婚式での大失敗! 134
・笑われたって気にする必要などない 136
・苦手な「話す」が大きな話題に! 139
・話は形よりも気持ちが大事! 142
○真のゆとりを生む若き日の刺激的な学び 145
・英語の前にまずは国語力の強化を! 145
・ときには必要な「詰め込み」教育 148
○人生の楽しさは趣味の数に比例する 152
・趣味で高まる人生の対応力 153
・どっぷりはまって、すっぱりやめる 155
・常に疑問のタネを探そう 158
◆日常生活にあふれる「横道」へのポイント 162
第5章 つまり人生とは学びの連続
~100年間積み重ねてきた生きる力の軌跡~
○人生をより豊かにするなりゆきに任せる生き方 16
・好きなことを好きなだけやれればいい 165
・生き方上手はなりゆき任せ 169
○時代を超えて結び合う教え子たちとの縁(えん)172
・出会いは必然であって偶然ではない! 175
○永遠に続く「銀の匙授業」の奇跡 179
・人間の健康は体と頭のバランスから 181
・灘校時代から変わりようのない人生のリズム 185
・食べて、飲んで、そして気づいたこと 186
・地球全体のことを考えてみよう 188
・見果てぬ夢、大還暦と『銀の匙』 192
◆人生をより深く楽しむ「学び」のポイント 198
あとがき 199
特別付録対談
遠藤周作(作家・昭和15年旧制灘中卒)×橋本武(伝説の灘校教師) 201
著者プロフィール
橋本武
1912(明治45)年京都府生まれ。2012年に100歳を迎える。34(昭和9)年に東京高等師範学校(後の筑波大学)を卒業、旧制灘中学校の国語教師となる。小説『銀の匙』を中学3年間かけて読み込むという前代未聞の授業を行い、公立高のすべり止めに過ぎなかった灘校を名門進学校に導く。62年、『銀の匙』2期生が灘校初の京大合格者数日本一、さらに68年には『銀の匙』3期生が、私立高として初の「東大合格者数日本一」になる。71歳まで50年にわたり、灘校一筋で教壇に立つ。84年に退職。退職後は文筆活動を続けながら、いまだに地元のカルチャーセンターなどで現役講師として活躍する。
教え子に、作家の遠藤周作、神奈川県知事の黒岩祐治、東大総長、東大副総長、最高裁事務総長、日本弁護士連合会事務総長数など、日本の各界のリーダーがいる。
2011年、橋本氏を取材したノンフィクション『奇跡の教室 エチ先生と『銀の匙』の子どもたち』(小学館)がベストセラーになる。
著書に『教科書<国語総合>解説 古典(古文・漢文)』『橋本武のいろはかるた読本』『解説百人一首』(以上、日栄社)、『灘校・伝説の国語授業……本物の思考力が身につくスローリーディング』(宝島社)などがある。