ゼロからのサイエンス 多変量解析がわかった!
発売日 | 2009.04.17 |
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著者 | 涌井良幸 |
判型 | A5判/並製 |
ページ数 | 176 |
ISBN | 978-4-534-04543-0 |
価格 | ¥1,760(税込) |
文系ビジネスマンでも理解できる「多変量解析」の超入門書。図版やイラストを多用して「多変量解析のキホン」がスラスラと頭に入ります。やさしい例題を解きながら展開するので、いつの間にか、多変量解析の思考法がカラダに染み込みます。
≪章立て≫
第1章 多変量解析の準備
第2章 データを予測できる回帰分析
第3章 多変量を集約し、まとめる主成分分析
第4章 隠された情報が見えてくる判別分析
第5章 複雑な事象を単純に割り切る因子分析
第6章 因子分析を発展させた共分散構造分析
第7章 似ているものを集めて分類するクラスター分析
第8章 非数値データの多変量解析
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はじめに
第1章 多変量解析の準備
1 多変量解析の目的は多変数資料の分析 8
変数の関係を調べ要約化する分析術が多変量解析
2 「並」を示す平均値、散らばりを示す分散・標準偏差 10
分散と変動は変数の持つ情報量
3 2つの変数の関係を数値化する共分散と相関係数 12
共分散、相関係数は相関の大きさを表わす
4 確率分布の基本は正規分布 16
多変量解析のほとんどは正規分布を仮定
5 関係や因果関係をイメージにするパス図 18
簡単な図形で関係をわかりやすく表現
第2章 データを予測できる回帰分析
1 回帰分析のいろいろ 22
1変数を他の変数から説明する手法
2 1変数を1変数で予測する単回帰分析 24
最小2乗法で回帰係数を決定
3 回帰分析の精度を示す決定係数 28
決定係数は回帰分析を評価する
4 1変数を多変数から予測する重回帰分析 32
目的変数への影響度がわかる
5 定数項ダミーを用いた重回帰分析 36
ダミー変数で質的変数も回帰分析に取り込める!
6 非線形の回帰分析も変換して線形に 38
1次式で表現できないときの回帰分析
コラム 自由度調整済み決定係数 42
第3章 多変量を集約し、まとめる主成分分析
1 多変数を集約しまとめる分析術が主成分分析 44
資料を見晴らせるように変数を合成
2 分散を最大にする合成変数が主成分 46
分散を最大化する主成分
3 主成分がもつ情報の割合が寄与率 50
主成分がどれだけ資料を説明しているかの指標
4 第1主成分の搾りかすから抽出される第2主成分 52
寄与率が小さいときには第2主成分を調べよう
5 変量プロットと主成分得点プロットで解釈の視覚化 54
主成分分析の結果を視覚化し解釈しやすくする技法
コラム 累積寄与率とは? 56
第4章 隠された情報が見えてくる判別分析
1 グループの離れ具合を表現する相関比 58
群内変動と群間変動
2 マハラノビスの距離は確率的な距離 62
確率を加味して平均値からの遠近を表現
3 多変数のマハラノビスの距離は行列表現 64
多変数のマハラノビスの距離は1変数の場合を拡張
4 直線でバッサリ白黒を判別する線形判別 66
相関比が最大になるような合成変数の作成
5 マハラノビスの距離を利用した判別分析 72
2群の重心からの距離の大小でグループ分け
6 グループ分けの精度を示す判別的中率 76
判別結果がどれくらい当たっているかを示す指標
コラム 多変量正規分布とマハラノビスの距離 78
第5章 複雑な事象を単純に割り切る因子分析
1 データの背後に潜む原因を探る因子分析 80
分散・共分散を因子で説明
2 因子の影響力を評価してみよう 84
共通因子で説明される情報量が共通性
3 2因子直交モデルの基本式を求めてみよう 86
最も伝統的な因子分析のモデルが直交モデル
4 2因子直交モデルを解いてみよう 90
分散共分散行列にフィットするように因子負荷量を決定
5 回転・反転による解の不定性とバリマックス回転 98
共通因子の意味がわかりやすいように因子負荷量を回転
6 反復計算で推定の任意性を解消する 102
推定値とそれから得られる産出値とを一致させる
コラム 因子分析の方程式は厳密には解けない! 104
第6章 因子分析を発展させた共分散構造分析
1 因子分析を発展させた共分散構造分析とは 106
実測の分散・共分散値にパラメータをフィットさせる技法
2 因子分析の自由度を高めた確認的因子分析 108
古典的な因子分析を拡張した確認的因子分析
3 最尤推定法とは最も尤もらしいパラメータの推定法 114
資料が最も得やすいようにパラメータを決定
4 実際に最尤推定法を実行してみよう 118
適合度関数の最大値を与えるパラメータを探す
第7章 似ているものを集めて分類するクラスター分析
1 似ているものを順に結び分類していく階層的クラスター分析 124
近い者同士を樹状に結び合わせていく分類
2 非階層的クラスター分析とk-means法 130
重心を共有するk個のグループに個体を分類
第8章 非数値データの多変量解析
1 データには質的データと量的データがある 134
数値としての意味をもつデータとそうでないデータ
2 順番の相関を調べるスピアマンの順位相関係数 136
順位で示された調査結果から情報を絞り出す
3 質的データから量的データを説明する数量化I類 138
量的データを基準に質的データを数量化
4 質的データから質的データを説明する数量化II類 144
質的データを基準に質的データを数量化
5 クロス集計表の表頭と表側の関係を分析する数量化III類 150
カテゴリーを並べ替えて相関を最大化する
6互いの親近性から関係を数量化する数量化IV類 156
親近度の関係の図式化
7コレスポンデンス分析は数量化IIIの拡張 160
カテゴリーを最適にポジショニングし相関を最大化
付録A分析ツール「ソルバー」のインストール法 164
付録B分散と共分散の計算 165
付録C行列計算の基本 166
付録D主因子法 169
用語さくいん 172
著者プロフィール
涌井良幸
わくい・よしゆき
1950年東京生まれ。東京教育大学(現・筑波大学)数学科を卒業後、高等学校の教職に就く。教職退職後は、サイエンスライターとして著作活動に専念。著書に、『道具としてのベイズ統計』(日本実業出版社)、『数学教師が教える やさしい論理学』『高校生からわかるフーリエ解析』『高校生からわかるベクトル解析』(以上、ベレ出版)などがある。