やさしくわかる楽典

発売日 2005.01.26
著者 青島広志
判型 A5判/並製
ページ数 224
ISBN 978-4-534-03866-1
価格 ¥1,980(税込)

音楽鑑賞や演奏を楽しむために欠かせないのが「楽典」の知識。本書は、難解で、とっつきにくいとされる楽典の知識を、初心者でも理解できるよう楽しい話を交えながら、やさしく解説する。楽譜が読めると音楽はもっと楽しい! クラシックファン必携の一冊。

≪章立て≫
Lesson1 音の高さを読む
Lesson2 音の名前と音同士の関係
Lesson3 音の長さを知る
Lesson4 音の並び方には規則がある
Lesson5 和音は音の縦の響き
Lesson6 速度や表情を示す記号は?
Lesson7 作曲家の音楽構成法
Lesson8 オーケストラの総譜を読むために

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詳細

Lesson1 音の高さを読む

  1 どうして五線? 10

  2 五線からはみ出した音はどうなる? 12

  3 ひとりで弾く楽譜から大勢で弾く楽譜まで 16

  4 おつぎは縦の線 18

  5 音部記号はト・ヘ・ハ! 22

  6 “ト”は高く“ヘ”は低く“ハ”は真ん中 24

  COLUMN

  ・楽譜が残されていない時代にも、音楽はあった~楽譜はメモだった! 14

  ・「見るため」の楽譜から「弾くため」の楽譜へ 20

  ・音部記号あれこれ 25

Lesson2 音の名前と音同士の関係

  1 “ドラネコソラキタ……”とは歌わないで 28

  2 歌曲をふたつの唱法で歌ってみると…… 32

  3 変化記号♯・♭・ナチュラルをご存知ですか? 34

  4 変化記号にもT.P.O.が 38

  5 ♯の効力、♭の効力はどこまで続く? 40

  6 ♯や♭が付くと名前は変わります 42

  7 ファ♯とソ♭ 同じ音でもムードは違う 44

  8 ふたつの音には“距離”がある 46

  COLUMN

  ・人の名前の入った曲 31

  ・「イロハニホヘト」はなぜ「イ」から始まるの? 33

  ・日本の音は五線に書けない 35

  ・“固定ド唱法”と“移動ド唱法”は何が違うの? 36

  ・平均律と純正律をめぐる実験 39

Lesson3 音の長さを知る

  1 白いほど長くて黒いほど短い 52

  2 休み時間も“勤務時間” 54

  3 それはゴミではない、付点である 56

  4 初めにリズムがあった…… 60

  5 足りない拍はどうするの? 64

  6 まずは2・3・4拍子から 66

  7 とても振れない5・7拍子まで 70

  8 いざ、リズムを書こうとすると…… 76

  9 シンコペーションの誤訳は? 78

  10 《水戸黄門》と《ボレロ》の関係は? 82

  COLUMN

  ・ジョン・ケージの《4分33秒》 55

  ・音楽用語にイタリア語が多いのはなぜ? 59

  ・永遠の聖堂、永遠の響き 63

  ・アウフタクトとカラオケの関係 65

  ・日本のリズムのゆらぎ 68

  ・指揮者の役割 69

  ・拍の不思議 73

  ・さまざまな舞踊のかたち~踊りのステップにも楽譜がある? 74

  ・3拍子の概念を持っていなかった日本人 80

Lesson4 音の並び方には規則がある

  1 音の階段には凸凹がある 86

  2 あなたにも長音階が作れる 88

  3 あなたにも短音階が作れるかな? 90

  4 音の序列と職務の関係は? 96

  5 調号は、やたらに付けられているわけではない 98

  6 調の親せき関係は? 104

  7 調は“24の瞳” 108

  8 転調は“状態の経過”移調は“作業” 112

  COLUMN

  ・古代ギリシア都市国家の名前が由来の教会旋法名 87

  ・宣教師が見た明治日本人の音程感覚 94

  ・シャープとフラットのはなし 97

  ・調は24だけではナイ!? 103

  ・“こだわり”の12音技法 107

Lesson5 和音は音の縦の響き

  1 3度のつみ重なりが和音の始まり 116

  2 3つの音でも4つの雰囲気 118

  3 ひとつの和音も姿を変える 120

  4 ポピュラー音楽のスパイス「七の和音」 122

  5 いくつあっても性格は3つ 124

  6 和音記号は“移動ド”コードネームは“固定ド” 126

  COLUMN

  ・不協和音とは? 119

  ・通奏低音(数字付き低音)とは? 121

  ・バロック時代の調号 128

Lesson6 速度や表情を示す記号は?

  1 イタリア語はお好き? 130

  2 昔は書かなかった速度記号 132

  3 やはり器械に頼りたい人もいた! 136

  4 強弱記号はとても簡単! 138

  5 速度と強弱の同時進行形 140

  6 発想記号はイタリア気分で 142

  7 奏法記号は演奏者の友だち 144

  8 どうやって弾くのか? 装飾記号 146

  9 反復記号はもっとも楽な略記法 150

  COLUMN

  ・シンフォニック=交響的な音楽とは 131

  ・メトロノームの発明とベートーヴェン 137

  ・メトロノーム記号はどこまで守る? 139

  ・どうやって吹くの?何と読むの?~チャイコフスキーの過酷な要求 141

  ・タイ&スラーの成り立ち 149

  ・《トルコ行進曲》と前打音 152

Lesson7 作曲家の音楽構成法

  1 音楽と文学の関係は? 154

  2 ひと粒の種も芽を出せば 156

  3 小さくても名曲ぞろい 158

  4 西洋人の好きなシンメトリー 162

  5 音楽を変装させると…… 164

  6 目が回る、盆踊りはロンド形式 166

  7 ソナタ形式は、もう完璧! 168

  8 いろいろなこだまが聞こえる──カノン 172

  9 進化を止めた形式──フーガ 180

  青島広志 特別コラム ちょっとした作曲をしてみましょう! 178

  COLUMN

  ・コンサートマスターの役割 157

  ・作品番号の表記 161

  ・ロマン派の様々な楽曲ジャンル名 171

  ・日本の楽譜 177

Lesson8 オーケストラの総譜を読むために

  1 オーケストラは大家族 184

  2 ひとりから、1000人まで…… 186

  3 高い音から低い音まで縦横無尽 190

  4 書いたとおりの音が出ないとは、なんと面倒な…… 194

  5 《運命》を読み解いてみよう! 198

  COLUMN

  ・ピリオド楽器の基準音 185

  ・時代と場所で違った基準音 189

  ・図形楽譜あれこれ 196

  ・“表題音楽”と“標題音楽”の区別は? 197

付録

  ・オーケストラの標準的な並び方 206

  ・音楽用語集 210

おわりに 220

参考資料 221

コラム執筆者紹介 222

著者プロフィール

青島広志

あおしま・ひろし
1955年東京生まれ。東京芸術大学および大学院修士課程を主席で修了。修了作品のオペラ「黄金の国」は同大図書館に購入され、過去2回の東京都芸術フェスティバル主催公演となる。作曲家として、「火の鳥」「黒蜥蜴」など7作のオペラ、「イソップ動物記」などの管弦楽曲、「マザーグースの歌」に代表される多くの合唱・独唱曲がある。ピアニスト、指揮者としての活動も30年を超えており、NHK「ゆかいなコンサート」「みんなのコーラス」「高校音楽講座」にレギュラー出演。TV朝日「題名のない音楽会」のブレーンを務め、日本テレビ「世界一受けたい授業」でも多くのファンを掴んでいる。著書は『作曲のススメ』(音楽之友社)、『音楽家ってフシギ』(東京書籍)、『作曲家の発想術』(講談社現代新書)など多数。東京芸術大学、都留文科大学、都立芸術高校講師、日本現代音楽協会・作曲家協議会・東京室内歌劇場会員。

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