日本で一番多い名字は佐藤で、2番目が鈴木といわれています。しかし、「本当?」と思っている人も多いのではないでしょうか。東京の周辺に住んでいる人は違和感がないでしょうが、関西の人だと、一二を争うのは山本と田中だろう、と思っています。
交通が便利になって、東京からだと、離島や山中を除いてほとんどの所に日帰りできるようになりました。でも、日本は狭いようで、まだ地域差は残っています。そんな日本を名字や地名からみつめ直してみたいと思っています。
2021/11/01 09:49
三浦一族のルーツとみられる横須賀市佐島のすぐ北側が横須賀市芦名地区である。ここは会津の戦国大名、芦名氏のルーツの地である。
芦名氏は三浦氏の一族で、源頼朝の旗揚げに参加した三浦義明の弟の為清が芦名に住んで芦名氏を称したのが祖。幕府内で大きな勢力を有していた三浦氏だが、宝治元年(1247)に北条氏と争い一族はほぼ滅亡した(宝治合戦)。この時、一族の佐原盛連は北条氏と縁戚関係にあったことから、盛連の子ども達は北条氏方として戦った。乱後、盛連の子盛時が三浦氏を継承、その弟の盛泰が芦名氏の名跡を継いだ。
盛泰は、三浦一族が奥州攻めの恩賞として得ていた会津の所領を継ぎ、子孫は会津に移り住んだ。以後、芦名氏は会津の大名に発展したが、史料上芦名氏の動向が見えるのは南北朝時代以降で、そこに至る経緯ははっきりとしない。
横須賀市芦名の芦名バス停から少し歩いたところにある大楠小学校前の小高い場所が、芦名城の跡だという。鎌倉時代の城だけに「芦名城址庚申塔」という碑があるだけで現在は何もないが、かつて城があったような雰囲気は残っている。
なお、会津時代の芦名氏は「蘆名」と書かれることが多い。