『文章を書く』ことの苦手を好きにかえる

「文章を書くことがストレスです」
「文章を書くことが苦手で……」
「文章を書くのに時間がかかります」

そんな「文章アレルギー」の人は多いのではないでしょうか? しかし、文章を書けるかどうかは、仕事の成果や周囲の評価に大きく関わります。

そんな文章に関する「困った」にやさしく応えてくれるのが、『そもそも文章ってどう書けばいいんですか?』を著書にもつ、山口拓朗さんです。

この連載では、これまでライターとして数多くの取材・インタビューを経験した中から導き出した、「書くことが嫌い」を「書くことが好き」へと変える、文章作成のコツを教えてもらいます。

著者プロフィール

山口拓朗(やまぐち・たくろう)

伝える力【話す・書く】研究所所長。山口拓朗ライティングサロン主宰。出版社で編集者・記者を務めたのち、2002年に独立。26年間で3600件以上の取材・執筆歴を誇る。現在は執筆活動に加え、講演や研修を通じて、「1を聞いて10を知る理解力の育て方」「好意と信頼を獲得する伝え方の技術」「伝わる文章の書き方」などの実践的ノウハウを提供。著書に『「うまく言葉にできない」がなくなる 言語化大全』(ダイヤモンド社)、『マネするだけで「文章がうまい」と思われる言葉を1冊にまとめてみた。』(すばる舎)、『1%の本質を最速でつかむ「理解力」』『9割捨てて10倍伝わる「要約力」』『何を書けばいいかわからない人のための「うまく」「はやく」書ける文章術』(以上、日本実業出版社)、『伝わる文章が「速く」「思い通り」に書ける 87の法則』(明日香出版社)、『ファンが増える!文章術——「らしさ」を発信して人生を動かす』(廣済堂出版)ほか多数。

情報伝達だけじゃない「文章を書く」10の効能

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2021/07/08 12:42

photo by fotografierende on Unsplash

一生モノのスキルになる! 『文章を書く』ことの苦手を好きにかえる方法<連載第41回>

伝える力【話す・書く】研究所を主宰し、「文章の書き方」に関する著書も多い山口拓朗さんに書き方のコツを教わります。今回は、文章を書くことの10のメリットについて。

文章を書くことのメリットって何なの?

この連載の一覧はこちら

パソコン、スマホ、SNS、メール、チャットなどの普及・充実もあり、文章を書くことは、私たちの仕事や生活にすっかり根付いています。社会人の多くが1日1回、何かしらの文章を書いているといっても過言ではありません。

そこで、今回は「文章を書くこと」で得られる10のメリットについて紹介していきます。

メリット1:他者とコミュニケーションを図れる

文章でやり取りすることは、他者とコミュニケーションを図ることにほかなりません。適切にやり取りすることで、心と心の距離を縮めたり、信頼関係を築いたりすることができます。

メリット2:情報を広めることができる

「言葉=情報」です。文章を書くことによって、自分以外の人に情報を広めることができます。インターネットを組み合わせれば、広く世界に向けて情報を発信・拡散することもできます。

メリット3:記録として残せる

「話し言葉」はその場で流れてしまうため、ときに「言った・言わない」のトラブルを生じ得ます。一方、「書き言葉」の場合、消さない限り、その場(メディア等)に残ります。ビジネス的にはエビデンス(証拠)として使えます。

メリット4:人を動かすことができる

文章を書くことで、人を動かすことができます。たとえば、インターネット上に自社商品の魅力を伝えることで、商品を購入してもらうことができます。ラブレターを書き、意中の相手を振り向かせることもできます。

メリット5:自分を表現することができる

文章を使って、自分の気持ちや考え、感性などを表現することができます。詩やエッセイを書くこともできれば、ストーリーを紡いで小説を書くこと、評論や批評として自分の意見や見解を表明することもできます。

メリット6:書き手の記憶に残りやすくなる

文章に書き記すことで、書き手自身の記憶に定着しやすくなります。教科書やテキストの内容はもちろん、仕事上の知識、本や映画の感想、○○体験の感想、新しい情報や教養なども、文章としてアウトプットすることで記憶に残りやすくなります。

メリット7:頭の中が整理される

文章を書くことによって、頭の中が整理されやすくなります。複雑な情報を処理しているときや、頭が混乱しているときであれば、なおのこと情報整理効果が高まります。情報が整理されることで安心感が生まれるほか、ToDoが明確になることもあります。

メリット8:アイデアが生まれる

「文章を書くこと」は「思考すること」です。文章を書いている最中にパっとアイデアが浮かぶことも珍しくありません。また、書き終えた文章を眺めている際に思わぬアイデアが生まれることもあります。

メリット9:話し言葉で伝えるのがうまくなる

一度文章でまとめたものは「下書き代わり」となり、話すときのネタになります。すでに情報の棚卸しを終えている状態につき、焦ったり、もたついたりすることもなく、スラスラと言葉が出てくるはずです。

メリット10:感情の浄化作用がある

モヤモヤした気持ちを抱えているとき、その気持ちを書き出すと気持ちがすっきりします。書くことには感情をデトックスする効果もあるのです。書いた文章を客観視するだけで、悩みや迷い、不安が消えてしまうこともあります。

このように、文章を書くことには情報伝達の用途にとどまらず、他者とのコミュニケーションから思考の整理、感情の浄化作用まで、さまざまなメリットがあります。

こうしたメリットを知り、かつ享受することで、文章を書くことへの意欲や自信が湧いてくる人もいるでしょう。また、意識する・しないにかかわらず、文章を書くことは、その人自身に大きな自己成長をもたらします。日々の生活や仕事の中に「文章を書くこと」を取り入れていきましょう。

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そもそも文章ってどう書けばいいんですか?

「文章を書くことがストレス」「書くのに時間がかかりすぎる」「そもそも頭のなかにあることを文章にできない」……本書はそうした「文章アレルギー」のある人たちに、マンガを織り交ぜながら、わかりやすく文章の書き方をレクチャーしていきます。

著者:山口拓朗

価格:¥1,400-(税別)

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