アナウンサー・渡辺由佳が解説「こんなときどう言う?」

「私の言うことって、どうしてうまく伝わらないのだろう」
「あのとき言ったことで、なぜムッとされたのだろう」
言葉は、自分が思っていた通りに受け取られないもの。「それを適切に言い換えるとすれば?」というテーマで好評を博したコラムがリニューアル!

職場に限らず、日常会話でもよくある「こんなときどう言えばいい?」という疑問の答えを、テレビ朝日を退社後、フリーアナウンサーや話し方講座の講師として活躍する渡辺由佳氏が解説します!
(毎月第2・4水曜日更新予定)

プライベートで悩んでいそうな人がいたときのひと言

2019/07/19 16:13

(photo by VadimGuzhva/Adobe Stock)

「心配していた健康診断の結果がよくなかった……」「長い間お付き合いをしていた人と別れてしまった……」など、同じ職場の人が仕事以外の悩みを抱えていることもあるかと思います。職場で元気がないように見える相手にどのような声をかけてよいものか、周りにいる人たちも悩ましいところです。

【改善前】

何かあったの?

【改善後】

もしよかったら、いつでも話を聞くよ

興味本位と誤解されないように

そのようなときに、「何かあったの?」と言ってしまうと、まったくそんなつもりがなかったとしても、興味本位で聞いているように受け取られる可能性があります。プライベートな悩みは誰にでも打ち明けられるものではありません。打ち明けたい相手もいれば、この人には話したくないという場合もあるでしょう。

ですので、そのようなときは、相手の気持ちを尊重するニュアンスを言葉で表現したいものです。

クッション言葉を使う

不躾な印象を与えない言い方としてお勧めなのが、いわゆる「クッション言葉」を使った伝え方です。

「もしよかったら、いつでも話を聞くよ」という言葉がけの「もしよかったら」というクッション言葉を使うことで、「話しても話さなくてもいいけれども、もし私に話すことで気持ちが楽になるならば、いつでも話してくださいね」という相手の気持ちを尊重した言い方ができます。

悩んでいるときこそ、周りの温かい一言が身に沁みるものです。もし、悩みを打ち明けられても、そうでなかったとしても、相手のことを思い、心配する気持ちを伝えることは大切だと思います。


本連載は、企業の総務・経理・人事向け月刊専門情報誌「企業実務」から一部編集のうえ転載したものです。ご購読・見本誌をご希望、お問い合わせにつきましては下記バナーをクリックしてください(関連会社のサイトに遷移します)。

好かれる人が絶対しないモノの言い方

ちょっとしたひと言で、誤解や気持ちのすれ違いはスッキリなくなる! 言葉が生まれる前の「気持ち」をていねいに掘り下げながら、相手に好印象を与える「モノの言い方」を、NGとOKを対比し、どのように言い換えればよいのかを解説します。

著者:渡辺由佳

価格:¥1,300-(税別)

オンラインストアで購入する

テキスト採用など、大量・一括購入に関するご質問・ご注文は、
弊社営業部(TEL:03-3268-5161)までお問い合わせください。