日本で一番多い名字は佐藤で、2番目が鈴木といわれています。しかし、「本当?」と思っている人も多いのではないでしょうか。東京の周辺に住んでいる人は違和感がないでしょうが、関西の人だと、一二を争うのは山本と田中だろう、と思っています。
交通が便利になって、東京からだと、離島や山中を除いてほとんどの所に日帰りできるようになりました。でも、日本は狭いようで、まだ地域差は残っています。そんな日本を名字や地名からみつめ直してみたいと思っています。
2018/08/06 14:33
今年も、5日から夏の甲子園が始まった。大正4年に第1回大会が開催されて以来100回目にあたるということで、史上最多の56校が甲子園大会に集結し、連日テレビやラジオで関連番組が放送されている。
7月26日のNHK「日本人のおなまえっ!」でも話したように、実は甲子園は珍しい名字を確認できるまたとない機会である。通常、マスコミに登場するのは、各界で活躍している人や各地の旧家名家が中心で、普通の人はなかなか登場しない。
それに対して、甲子園大会に出場しているのは、野球の力量こそ高いものの基本的に「普通」の人達である。しかも地域代表のため、全国各地の名字が甲子園に集まることになる。そして名字の読み方を確認することができる。
今大会に出場しているのは56校の1,120人の選手。大会雑誌で選手名をチェックしたところ、今年は例年以上に珍しい名字の選手が多い。
最も珍しいのが、浦和学院高の美又(みまた)王寿選手と、鳥取城北高の忍海部(おしかいべ)透生選手だ。「美又」は福岡県や島根県、「忍海部」は兵庫県にごくわずかしかない。ちなみに、美又選手は南埼玉大会で好投した福岡県出身の期待の1年生で、今後も活躍しそうだ。
この他では、近大付高の「阿田木」、広陵高の「鉤流」「猪多」、鳴門高の「塩唐松」、奈良大付高の「拾尾」、日南学園高の「年見口」が極めて珍しい。
なお、開幕試合で藤蔭高アルプスを取材していたNHKの二株(ふたかぶ)レポーターの名字も、関西にごくわずかしかない激レアの名字である。