日本で一番多い名字は佐藤で、2番目が鈴木といわれています。しかし、「本当?」と思っている人も多いのではないでしょうか。東京の周辺に住んでいる人は違和感がないでしょうが、関西の人だと、一二を争うのは山本と田中だろう、と思っています。
交通が便利になって、東京からだと、離島や山中を除いてほとんどの所に日帰りできるようになりました。でも、日本は狭いようで、まだ地域差は残っています。そんな日本を名字や地名からみつめ直してみたいと思っています。
2017/10/23 15:39
(画像は「立憲民主党公式サイト」よりキャプチャ)
22日に実施された衆議院議員総選挙では、民進党出身の枝野幸男率いる立憲民主党が、議席を一挙に3倍以上に増やし、希望の党を上回って野党第一党に躍進した。今回の選挙で最も「風」を得たリーダーであろう。
この「枝野」という名字、聞きなれていることもあってあまり珍しいという感じはしないが、実は上位10000位以内にも入らない、かなり珍しいものである。
枝野という地名は宮城県角田市にあるが、この付近には「枝野」という名字はみあたらない。実際には栃木県宇都宮市に集中しており、枝野党首も選挙区は埼玉5区だが、宇都宮市の出身である。
地名でないとすると、「枝野」とはなんだろうか。実は宇都宮市を中心に北関東には「枝」や「枝村」という名字が多い。この「枝」とは、元の村から分村してできた新しい村のこと。全国的には「新田」や「新村」ということが多いが、この地域では「枝」という言葉を使うことが多かったとみられる。
また、「野」は水田化された場所のことを指すので、「枝野」は新しく開かれた新田を意味するのではないだろうか。 民進党から分かれて新しく生まれた政党のリーダーにはぴったりの名字ともいえる。