日本で一番多い名字は佐藤で、2番目が鈴木といわれています。しかし、「本当?」と思っている人も多いのではないでしょうか。東京の周辺に住んでいる人は違和感がないでしょうが、関西の人だと、一二を争うのは山本と田中だろう、と思っています。
交通が便利になって、東京からだと、離島や山中を除いてほとんどの所に日帰りできるようになりました。でも、日本は狭いようで、まだ地域差は残っています。そんな日本を名字や地名からみつめ直してみたいと思っています。
2015/08/31 10:23
少し前のことになるが、関西の人気深夜番組「ビーバップ!ハイヒール」(朝日放送)に出演してきた。 この番組は6年前にも1度出ており、2度目の出演。MCのハイヒールのお二人や、筒井康隆・江川達也の両人はかわらずだが、芸人側の一部がチュートリアルに変わっていた。そして、ゲストはモデルの鹿沼憂妃。
彼女の名字は「かぬま」と思いきや「しかぬま」で、本名とのこと。 「鹿沼」という名字は、栃木県鹿沼をルーツとするもので、戦国時代からみられる。現在でも、栃木・群馬・埼玉の3県に集中している。
しかし、鹿沼さんは福井県の出身で代々福井に住んでいるという。 地名由来の名字の場合、ルーツの近くではみな地名を知っているため地名と同じ読み方だが、違う場所に移ると正しく読んでもらえず、読み方を変えてしまうことがある。
たとえば、香川県に多い福家という名字は、ルーツとなった県内の地名が「ふけ」のため、県内ではほとんど「ふけ」と読むが、香川県以外では「ふくや」と読むことが多い(別ルーツの福家もある)。 鹿沼さんの先祖も、北関東から福井に移り住んだ際、「鹿沼(かぬま)」という地名になじみがないので、読みやすい「しかぬま」に変えたのだろう。
放送は9月3日(木)。関西ローカルで、2週遅れで一部他地域でも放送される。