日本で一番多い名字は佐藤で、2番目が鈴木といわれています。しかし、「本当?」と思っている人も多いのではないでしょうか。東京の周辺に住んでいる人は違和感がないでしょうが、関西の人だと、一二を争うのは山本と田中だろう、と思っています。
交通が便利になって、東京からだと、離島や山中を除いてほとんどの所に日帰りできるようになりました。でも、日本は狭いようで、まだ地域差は残っています。そんな日本を名字や地名からみつめ直してみたいと思っています。
2014/08/05 09:01
今年も9日から夏の高校野球が始まる。高校野球の楽しみの1つに選手の名字がある。センバツ大会では岩国高の二十八選手(つちや,今夏も出場)を紹介したが、珍しい名字というだけではなく、選手の集まり具合を類推できることもある。
甲子園常連の私立高校では各地から選手を集めている学校も多く、選手の名字にはあまり特徴がみられないが、公立高校の場合はその県独特の名字の選手が多い。
最近では公立高校にも学区制のないところが多く、名門といわれる公立高校には県内各地から選手が集まってくるが、初めて甲子園に出場した学校の場合にはそういうこともなくローカル色豊かなことも多い。
秋田県から春夏通じて初めて甲子園に出場を決めた角館高のエースは相馬選手。「相馬」という名字は秋田県から青森県の津軽地方にかけて集中している名字で、秋田県内では角館を含む仙北地方に多い。
相馬とバッテリーを組み4番を打つ千葉選手の「千葉」は東北地方でも太平洋側の岩手や宮城に激しく集中しているが、秋田県でも岩手県に近い角館や田沢湖地方には多い。また、三塁手の「小木田」という名字は全国的にみても仙北地方のみに集中している独特のものだ。
こうしてみると、角館高の選手は秋田県の中でも仙北地方の選手で構成されていることがわかるのだ。