人名・地名 おもしろ雑学

日本で一番多い名字は佐藤で、2番目が鈴木といわれています。しかし、「本当?」と思っている人も多いのではないでしょうか。東京の周辺に住んでいる人は違和感がないでしょうが、関西の人だと、一二を争うのは山本と田中だろう、と思っています。

交通が便利になって、東京からだと、離島や山中を除いてほとんどの所に日帰りできるようになりました。でも、日本は狭いようで、まだ地域差は残っています。そんな日本を名字や地名からみつめ直してみたいと思っています。

著者プロフィール

森岡 浩(もりおか・ひろし)

姓氏研究家・野球史研究家。1961年高知市生まれ。土佐高校を経て早稲田大学政治経済学部卒。学生時代から独学で姓氏研究を始め、文献だけにとらわれない実証的な研究を続けている。一方、高校野球を中心とした野球史研究家としても著名で、知られざる地方球史の発掘・紹介につとめているほか、全国各地の有料施設で用いられる入場券の“半券”コレクターとしても活動している。

現在はNHK「日本人のおなまえっ!」解説レギュラーとして出演するほか、『名字の地図』『高校野球がまるごとわかる事典』(いずれも小社刊)、『名字の謎』(新潮社)、『日本名字家系大事典』(東京堂出版)など著書多数。

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「日本全国ハンコビンゴの旅」が終了

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2011/02/14 09:50

昨年4月からレギュラーとして担当していた、NHK教育「天才てれびくんMAX」の「日本全国ハンコビンゴの旅」が、先日の収録で最終回となった。

これまで日本各地を回ってきたが、最終回はなんと日本を出て台湾でのロケ。前篇後篇の2回にわけての放送となる。ただし、ワンコ先生の解説が入るのは前篇のみ。

中国では日本と同様、政府の公的機関による名字ランキングは発表されていない。そこで、いくつかの推計値が発表されているのだが、機関によって、一番多い名字が「王」だったり、「李」だったしており、どうもはっきりとしない。それでも、「李」「王」「張」「劉」「陳」の5つが中国を代表する名字であることには違いない。

さて、国土の広大な中国では、当然に地域によって名字にも違いが大きい。南部の福建省では「陳」が多く、台湾でも一番多い名字は「陳」さん。

「陳」という姓の歴史は古い。その祖は春秋時代(紀元前5〜8世紀)にあった陳という国の王族で、古代中国の伝説の名君舜の末裔と伝える。小国だった陳は春秋時代に滅ぼされ、王族の末裔は各地に四散した。その中に、旧国の名をとって「陳」を姓とした一族がおり、これが現在の陳姓の始まりという。

放送は15日(火)から2回の予定。
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