人名・地名 おもしろ雑学

日本で一番多い名字は佐藤で、2番目が鈴木といわれています。しかし、「本当?」と思っている人も多いのではないでしょうか。東京の周辺に住んでいる人は違和感がないでしょうが、関西の人だと、一二を争うのは山本と田中だろう、と思っています。

交通が便利になって、東京からだと、離島や山中を除いてほとんどの所に日帰りできるようになりました。でも、日本は狭いようで、まだ地域差は残っています。そんな日本を名字や地名からみつめ直してみたいと思っています。

著者プロフィール

森岡 浩(もりおか・ひろし)

姓氏研究家・野球史研究家。1961年高知市生まれ。土佐高校を経て早稲田大学政治経済学部卒。学生時代から独学で姓氏研究を始め、文献だけにとらわれない実証的な研究を続けている。一方、高校野球を中心とした野球史研究家としても著名で、知られざる地方球史の発掘・紹介につとめているほか、全国各地の有料施設で用いられる入場券の“半券”コレクターとしても活動している。

現在はNHK「日本人のおなまえっ!」解説レギュラーとして出演するほか、『名字の地図』『高校野球がまるごとわかる事典』(いずれも小社刊)、『名字の謎』(新潮社)、『日本名字家系大事典』(東京堂出版)など著書多数。

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「名字でたどる日本の名家」

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2010/07/26 10:21

22日、『名字でたどる日本の名家』が刊行された。

名字の本は何冊か書いてきたが、今回の本は今までの名字本とは少し違う。というのも、タイトルをみればわかるように、今回は「名字」をメーンテーマにしたものではなく、「名字」をキーワードして「名家」をテーマとしたものだからだ。

「名家とは何か」という定義は難しい。その人の立場によって違ってくるからだ。公家の世界の名家といえば五摂家や清華家だが、世間一般からみれば公家すべてが名家だろう。その下の地下筆頭の押小路家や壬生家も名家といえる。

楽家(雅楽を演奏する家)の多(おお)家のように、一般的には全く知られていない名家もあるし、豪農や豪商のように、特定の地域だけで有名な名家もある。こうした名家を一堂に集めて、「名字」をキーに紹介したのが本書である。

本書では系図や図表を数多く入れてある。名家には系図や歴史がたくさんある。だからこそ名家であるともいえる。従って名家を紹介するには、こうしたものをビジュアルに示すのが一番わかりやすいのだ。

名家出身のセレブ達が、自分たちの優雅な暮らしを回想したり紹介したりする本は多いが、名家全体を俯瞰して、その歴史を紹介する本は少ない。実は歴史の舞台裏では、名家の流れは今も息づいているのだ。

こうした名家の世界をのぞいてみませんか。


*編集部より
『名字でたどる日本の名家』につきましては、別コーナーでも内容の一部をピックアップしてご紹介しております。そちらもぜひ、お読みください。

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(特集コーナーは下記URLよりお読みいただけます)
/article-1935/
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