人名・地名 おもしろ雑学

日本で一番多い名字は佐藤で、2番目が鈴木といわれています。しかし、「本当?」と思っている人も多いのではないでしょうか。東京の周辺に住んでいる人は違和感がないでしょうが、関西の人だと、一二を争うのは山本と田中だろう、と思っています。

交通が便利になって、東京からだと、離島や山中を除いてほとんどの所に日帰りできるようになりました。でも、日本は狭いようで、まだ地域差は残っています。そんな日本を名字や地名からみつめ直してみたいと思っています。

著者プロフィール

森岡 浩(もりおか・ひろし)

姓氏研究家・野球史研究家。1961年高知市生まれ。土佐高校を経て早稲田大学政治経済学部卒。学生時代から独学で姓氏研究を始め、文献だけにとらわれない実証的な研究を続けている。一方、高校野球を中心とした野球史研究家としても著名で、知られざる地方球史の発掘・紹介につとめているほか、全国各地の有料施設で用いられる入場券の“半券”コレクターとしても活動している。

現在はNHK「日本人のおなまえっ!」解説レギュラーとして出演するほか、『名字の地図』『高校野球がまるごとわかる事典』(いずれも小社刊)、『名字の謎』(新潮社)、『日本名字家系大事典』(東京堂出版)など著書多数。

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チャンピオンの名前の読み方は?

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2010/07/20 09:47

今年のゴルフの全英オープンは、5年振りに聖地セントアンドリュースに戻ってきた。

石川遼選手は18歳にしてついに予選を突破、全米オープンのように最終日に崩れることもなく、逆にスコアを伸ばして2アンダーでホールアウト、27位タイと大健闘をみせた。

ホールアウト時には、地元BBCが映像を切り替えて中継したほか、試合終了後のBBCのインタビューには通訳を介さずに英語で答えるなど、インターナショナルプレイヤーとして、一歩一歩階段を登っていく様子がうかがえる。

さて、今年の優勝者は、南アフリカのウェストヘーゼン選手。上位にメジャー優勝者がほとんどいないという異例の展開で、世界的に全く無名のプロがチャンピオンとなった。

その無名ぶりを象徴するのが名前の表記だ。各新聞は、予選ラウンドでは「オイストハイセン」と書いていたが、最終日には「ウェストヘーゼン」に統一された。しかし、テレビ朝日の中継は一貫して「ウーストハウゼン」(同サイトも)で通している。

その綴りは、Louis OOSTHUIZEN。米国のサイトをみると、名前の後ろに(LOO-ee WEST-high-zin)という発音が付与されており、英語圏でも発音が難しいようだ。これは本人が希望する読み方のようで、これに従えば「ルイ・ウェストハイズィン」といったところだろうか。

人名のカタカナ表記を誰が統一しているのかは知らないが、せっかく統一するのであれば、本人希望にもう少し近づけた方がいいような気がするのだが。
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