人名・地名 おもしろ雑学

日本で一番多い名字は佐藤で、2番目が鈴木といわれています。しかし、「本当?」と思っている人も多いのではないでしょうか。東京の周辺に住んでいる人は違和感がないでしょうが、関西の人だと、一二を争うのは山本と田中だろう、と思っています。

交通が便利になって、東京からだと、離島や山中を除いてほとんどの所に日帰りできるようになりました。でも、日本は狭いようで、まだ地域差は残っています。そんな日本を名字や地名からみつめ直してみたいと思っています。

著者プロフィール

森岡 浩(もりおか・ひろし)

姓氏研究家・野球史研究家。1961年高知市生まれ。土佐高校を経て早稲田大学政治経済学部卒。学生時代から独学で姓氏研究を始め、文献だけにとらわれない実証的な研究を続けている。一方、高校野球を中心とした野球史研究家としても著名で、知られざる地方球史の発掘・紹介につとめているほか、全国各地の有料施設で用いられる入場券の“半券”コレクターとしても活動している。

現在はNHK「日本人のおなまえっ!」解説レギュラーとして出演するほか、『名字の地図』『高校野球がまるごとわかる事典』(いずれも小社刊)、『名字の謎』(新潮社)、『日本名字家系大事典』(東京堂出版)など著書多数。

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「アナタの名字SHOW」第2弾放送

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2010/03/31 10:45

昨年秋の番組改編期に放送された日本テレビの特番「アナタの名字SHOW」がかなりの高視聴率を記録したことから、今春の改編期に第2弾が放送されることになり、先日その収録を行った。

前回の放送では、名字ランキング1位〜4位の「佐藤」「鈴木」「高橋」「田中」というメジャーな名字だけをとりあげて、その由来や話題を探った。今回はメジャーな名字として「渡辺」「山本」「斎藤」の3つ、それに新しい試みとして、東西南北のつく名字を取り上げている。

「渡辺」「山本」「斎藤」の由来などはしばしば紹介されることがあるが、東西南北のつく名字に絞ってとりあげられるのは珍しいのではないか。

「東(ひがし)」「西」「南」「北」という漢字一字の名字では「南」「西」「東」が多く、「北」だけやや少ない(「東(あずま)」は除く)。

一方、「東田」「西村」のように、方角+地形の名字だと、「西」と「北」が多く、「東」と「南」が少ない。実は、これにはちゃんと歴史的な理由があるのだ。また、「ひがし」さんと「あずま」さんの違いや、「斎藤」さんと「斉藤」さんの違いにも踏み込むなど、かなり本格的。

撮影に使用した資料も、きちんと本物にあたっているなど、いいかげんなつくりの多いバラエティ番組と違い、制作側の意気込みを感じることもできる。

放送は、日本テレビ・読売テレビ系列にて4月8日(木)20:00から。
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